
5月後半に2週間ほど雨が降らなかった。
本流はひどく渇水し、3年魚たちは手の届かない場所まで遡上しきったようだ。
6月に梅雨入りし、水量は増した。
しかし涎の出そうな瀬もほぼ沈黙し、シーズンは終了した。
尺上狙いの釣行を重ねたが、2年魚の魚影は濃かった。
昨年はほとんどが3年魚で、尺が多数出ていたのと対照的だ。
来年は大物が多い年になるのではないかと思う。
今シーズン、唯一、尺上が出たのは6月第一週の瀬頭だった。
この日も朝からバイトがなかった。
この日は増水笹濁りのベストコンディションで、
朝4時から13時までの9時間、ただただ無反応。
一体どうしたのか思うほど、徹底して反応がないのだ。
帰りがけ、ふと、車から見えたポイント。
昨年9月の台風で埋まった瀬が、少し回復しているように見えた。
アクセスが悪いがジャスト・アイデアのつもりで車を止めた。
早瀬をダウンクロスで探る。
流芯やや向こうに並んだ底石の列。
その裏側を流した時、後ろ頭を金槌で小突かれたようなアタリを感じた。
恐らくミノーの背中に触れただけと思う。
着水点に気を付け2投目、深いアタリを感じた。
そう思ったときにはすでにアワセが入り、竿が大きくしなっていた。
間違いなく今シーズン最高の反応で、今シーズン最高の魚を掛けた。
ごんごんごん、頭を振りと瀬を下っていく。
いつ針が外れてもおかしくない。
流芯の向こうで弱らせゆっくり寄せた。
最後のダッシュで股抜きされたが、何とかかわしネットインできた。

小さく尖ったパーマーク、ツマグロの背びれ、頬の薄紅。
いずれも印象的な、やや頭でっかちの30.5cm。
今年のダム下本流は終わった。
ウェーダーもシューズももうボロボロだがダム上の遡上魚を狙いたい。
仕事・家庭・趣味の三本柱
今年は「趣味の時間」の収穫が少なく出費ばかりが目立つ。
ただ、料理下手の嫁さんのオニギリも河原で頬張れば絶品。
これが一番のリフレッシュであり、縁起担ぎになっている。
意外にバランスがとれた生活なのかもしれない。
釣れないことを恨むべからず、なのか。